2001-01-01から1年間の記事一覧

啐啄同時

一般にもよく知られている禅語の中に 「啐啄同時」という言葉があります。 卵の中からヒナが殻を破って生まれ出よう とする瞬間、内側のヒナのつつきと、外から それを手伝おうとしている親鳥のつつきが ぴったり合って、殻が破れて新しい生命が 誕生します…

サトリとは損すること。マヨイとは得すること。

世間と仏法の価値観の違いをこれだけハッキリと表した言葉はなかなかないと思います。私たちはいつも、損せずに、できるだけ得したいと思って、頑張りつづけ、疲れ果てているではないでしょうか。 ところが、沢木老師は言う。「われわれはできるだけ損をせね…

四苦八苦

「生きること=楽しむこと」という人はいますが、人生のなか、いつも楽しくて仕方ないわけにはいけません。 四苦八苦という仏教用語は日常の日本語でもよくつかわれます。この言葉のもともとの意味は「生」「老」「病」「死」という四苦プラス「愛別離苦(あ…

本物をツカム

先日、托鉢中、「本物をつかんで下さい」、といわれました。 堕落した日本仏教に染まれず、お釈迦様の本当の教えを追究しなさい、という意味だろうか。 あるいは、街頭で托鉢している乞食坊主の多くが偽者に見えたのだろうか。 とにかく、励ましとしてありが…

坐禅をして何になるか

その答えはハッキリと、坐禅をしても何もならない、ということです。 われわれ人間は絶えず、何かを求めて生きています。それは金であったり、恋人であったり、学校や会社での成功であったりします。最終的には現在の自分に欠けている「しあわせ」を追いつづ…