2012-01-01から1年間の記事一覧

安泰寺文集2012年度

「私が安泰寺で何を目指しているのか。」 私は安泰寺に、自分に向かってそう問い続けることのできる場所であってほしいものです。「自分に向かって」というその問いは自問自答すべきものではありません。その問いは山に向かっても発せられ、田に向かっても畑…

『ただ坐る』、何の役にも立たない坐禅入門

ここ数年、「火中の蓮」の中で坐禅について書いた文章を中心に、一冊の坐禅入門をまとめることになりました。6月中に、 「ただ坐る――生きる自信が湧く 1日15分 坐禅」という題で光文社新書から発行される予定です。去年の「迷える者の禅修行」、今年の4…

手を組む (大人の修行㊶)

左側通行は自然摂理? 足の場合は、長時間坐ると相当な痛みを伴うため、組み替えるといいと思いますが、手は痛くもかゆくもならないから、私も二十年間以上、道元禅師の指示通り、左手を上にして坐ったのです。ところが数年前から私は足を坐禅儀のとおりに組…

正身端坐 (大人の修行㊷)

正身端坐というあり方 正身端坐すべし。ひだりへそばだち、みぎへかたぶき、まへにくぐまり、うしろへあふのくことなかれ。かならず耳と肩と對し、鼻と臍と對すべし。 (姿勢を正して、まっすぐに坐ること。右や左へ、前や後ろへ傾いたりしないこと。耳と肩…